平成22年度中之島図書館ビジネスセミナー「IFRSで経営が変わる!」を7月13日(火)に開催しました。募集当初より新聞に掲載されるなど大きな反響があり、定員80名を大幅に超える応募、お問い合わせがあり、当日は雨天にもかかわらず75名の方にご参加いただきました。
今回は、藤田英一さん(あずさ監査法人、米国公認会計士 ニューヨーク州)をお招きし、IFRSの概要およびIFRS時代の経営戦略を中心にご講演いただきました。
先進諸国では、国際会計基準IFRSを日本と米国を除いて採用されており、日本でも2010年3月からの任意適用を受けてIFRSでの決算報告が始まり、強制適用に向けて進みつつあることをご紹介いただきました。
第1部「IFRSの概要」では、IFRSの特徴として原則主義・経済実態重視・バランスシート重視・包括利益の4つのキーワードからご説明いただきました。また、IFRSと税法との整合性の課題やIFRS導入が企業にもたらす影響を会計面だけでなく、ITシステムや財務、体制の確立という人事面にも影響があることをご指摘いただきました。
第2部「IFRS時代の経営戦略」では、1部での多方面に与える影響について経営からという視点で持合株・年金債務・有形固定資産の減価償却・M&A・財務諸表/経営管理指標の5つを例示してご説明いただいた後、バランスシートのマネジメントがいくらで取得したかという過去を表わす「取得原価主義」から、いくらの収益を生むかという将来を表わす「公正価値評価」にシフトすることを踏まえ、経営戦略を立てる必要性をご指摘いただきました。
アンケートでは、「急激に注目されるIFRSについてよくわかった」「わかりにくいIFRS理解への足がかりができた」等々のご感想をいただきました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
講師: |
藤田 英一(ふじた えいいち)さん
あずさ監査法人 米国公認会計士(ニューヨーク州) |
日時: |
平成22年7月13日(火) 14:00〜16:00 |
受講料: |
無料 |
会場: |
大阪府立中之島図書館 3階 文芸ホール
(大阪市北区中之島1-2-10) |
定員: |
80名(定員になり次第締切)
|
【講師略歴】
平成3年米国KPMGピート・マーウィック入所。センチュリー監査法人(現あずさ監査法人)東京事務所、KPMGニューヨーク事務所勤務等を経て、現在は、あずさ監査法人大阪事務所代表社員、IFRS本部担当。IFRSに関する多数のセミナー講師を担当。
【著書】
『最新実例英文財務諸表の分析』(共著)等
【大阪府立図書館所蔵「IFRS」関連資料】
図書リスト
平成23年4月27日に「ヴァーチャル IFRS資料室」として更新しました。
日本で導入が検討されている国際財務報告基準(IFRS)。なぜ、この国際会計基準が採用されようとしているのでしょうか。また、企業経営にどのような影響をあたえるのでしょうか。
IFRSについて、経営面からの視点を中心に、会計に詳しくない方にもわかりやすく、国際会計の専門家が解説いたします。
問合せ先:電話 06-6203-0474(代表) ビジネス支援課(担当:梶原・大島)