大正から昭和にかけて出版された演劇の雑誌について、今回展示します。
この時期の雑誌は、関西で出版されたものは、もちろんですが、東京で出版の雑誌でも、大阪劇壇通信として各劇場の劇評や、大阪に関する記事が掲載されているので、其の頃の事情について細かに知る事が出来ます。特に、編輯後記は、雑誌を出そうとする意気込みが、いきいきとした身近な言葉で書かれていて、その雑誌の事だけではなく、当時の緊迫した雰囲気を感じ取ることができ、これは、図書だけでは、味わえない事であり、読み出すと夢中になる程です。
明治37年から所蔵の『浄瑠璃雑誌』、明治41年から所蔵の『演藝画報』は、昭和時代にも引き続き出版され、大正末から昭和初期まで次々と創刊されては、休刊される雑誌の多いなかで、『演藝画報』も、昭和18年10月に一旦終刊し、11月から新雑誌『演劇界』となり、現在も出版されています。展示は、このような演劇の歴史そのものの雑誌から1冊だけ所蔵の雑誌まで、発行年順でなく、当館所蔵の年代順に並べています。同時代の演劇の雑誌をご覧ください。
展示資料
浪花名物浄瑠璃雑誌 108号（大正元年8月20日） 大阪 浄瑠璃雑誌社 雑128
歌舞伎 148号（大正2年10月1日） 東京 歌舞伎発行所 雑318
演藝画報 第6年10号（大正元年9月） 東京 演藝画報社 雑724
新演芸 2巻1号（大正6年1月1日） 東京 玄文社
雑453
花形 小型新演芸 1巻1号（大正8年2月1日） 東京 玄文社
雑198
劇と評論 2巻2号（大正12年2月1日） 東京 玄文社
雑319
劇と其他 創刊号（大正13年1月1日） 大阪『劇と其他』社
P77‐8N
演劇新潮 1巻3号（大正13年3月1日） 東京 新潮社 雑120
演劇新潮 1巻1号（大正15年4月1日） 東京 文藝春秋社 雑120
演劇研究 1巻1号（大正14年4月1日） 東京 四紅社 雑130
歌舞伎 第1年1号（大正14年5月25日） 東京 歌舞伎発行所
雑311
清元研究 1号（大正14年7月5日） 神戸 大江戸藝術社 雑636
無名座 4号（大正15年4月20日） 大阪 無名座
P77‐20N
劇 創刊号（大正15年4月1日） 箕面村 「劇」発行所 雑733
歌舞伎研究 1輯（大正15年6月1日） 東京 歌舞伎出版部 P77‐28N
商賣往来 創刊号（大正15年11月1日） 大阪 吉本興行
復刻 P77‐44N
2月末まで展示
劇・映画 7月号（昭和2年7月1日） 京都 同志社ドラマ・リーグ P77
- 26N
先駆劇場 創刊号（昭和3年1月1日） 西宮 先駆劇場出版部
P77‐25N
七月座 1号（昭和4年2月） 大阪 七月座劇研究会
A770-1028N
演藝月刊 2輯（昭和4年7月） 大阪 演藝月刊社
雑821
新興演劇 1号（昭和5年1月1日） 大阪 新興演劇社
雑65
浄瑠璃世界 317号（昭和5年8月15日） 京都 浄瑠璃世界社 雑407
劇作 1巻1号（昭和7年3月1日） 東京 白水社
織田 雑22
築地小劇場 1933年6月（昭和8年6月17日） 東京 [築地小劇場] 織田 雑218
新築地劇団 第7年1号（昭和10年2月10日） [東京][新築地劇団] P77‐33N
ヨシモト 大衆娯楽雜誌 1巻1号（昭和10年8月5日） 大阪 吉本合名会社 雑3509
3月に展示
大阪協同劇団 1号（昭和11年1月25日） 大阪 大阪協同劇団
P77‐19N
週刊テアトロ 映画★演劇★ヴォグ★文化★サロン 創刊号（昭和12年3月14日） 大阪 週刊テアトロ社 A770‐1027N
演劇雑輯 2輯（昭和13年5月1日） 大阪 演劇雑輯社
P77‐21N
会館藝術 9巻5号（95号）（昭和15年5月1日） 大阪 (財)大阪朝日新聞社會事業團
織田 雑10
文樂藝術 4号（昭和17年1月1日） 大阪 文樂社 織田 雑195
國民演劇 1巻8号（昭和16年10月1日） 東京 牧野書店 P77‐24N
現代演劇 5巻11号（昭和17年11月） 大阪 現代文化社 織田 雑24
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